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【回顧録】今でも現役の「クレタク」プレイリストを聴きながらドリームキャストと当時を振り返る

【回顧録】今でも現役の「クレタク」プレイリストを聴きながらドリームキャストと当時を振り返る

当時親戚の叔父さんのゲーム引退宣言を受け、我が家が(ボクの強い熱意により)ドリームキャストを引き取ることになった。

その叔父さんはいわゆる「負けハード派」でPCエンジン→3DO→セガサターンときて、プレステが大流行した時にプレステを購入したものの、結局最後は頑なまでに「セガ愛」を貫きドリームキャストと共に見事玉砕し果てたのである。

「上位互換とDVD再生機能があればまだ戦えた」と第6世代ハード頂上決戦の勝敗を決した「DCの致命的弱点」について言及し、悔しさを滲ませつつも「これで最後だ、後悔はしていない」と最後は晴れやかな笑顔だった。

その後しばらくして叔父さんは自営業の失敗で抱えた多額の借金を残したまま蒸発、結局のところ引退も何も「ゲームどころではなかった」のだろう。

ただ借金が明るみに出たことや叔父さんが蒸発したことなど子供にとってはどうでも良いことだ。最後に「金に換える」という選択肢があったにも拘らず、あえて「遺した」のは叔父さんの最後の良心だったのではないかと都合良く解釈し、今後は形見の品として大切にし全力で楽しようと心に誓ったのだった(その後ボク自身の手で叩き売ることになるのだが)。


ゲーム雑誌の立ち読みが一番の楽しみ

決して裕福な家庭で育ってはいないため、ゲームソフトはお年玉の出る正月くらいにしか買うことは出来なかった。

そのためドリームキャスト用ソフトは本体と一緒に貰ったソニックアドベンチャーと、叔父さんの身辺整理をしていた時に出てきた数本(釣りのゲームやぐるぐる温泉など)だけで実質遊べるソフトといえるのはソニック一本だけだった。

しかし当時はまだPS2が発売したばかり(2000年のPS2元年)でまだ普及しておらず、DC用ソフトを貸し借り出来る友達もいなかったのでファ〇通などを立ち読みして色々と妄想してるだけで楽しんでいた。そしてPS版と違いDC版のギャルゲーは僅かばかり規制が緩く、ちょっとだけエ〇い一枚絵があることに興奮し、かつ優越感に浸っていた。

PSOff事件

そんな中遂に親友のKがドリームキャストを手に入れる(ソフト一本目シェンムーだった)。遊べるソフトが増えるであろうことを期待しつつ、ボクはボクで購入すべきソフトを厳選すべく考えに考えた末に「超話題のある新作ソフト」に狙いを付け、そしてKと相談しての年末発売予定の超話題作を一緒に購入することを約束した。

そう、セガを代表するオンラインRPGの第一作目「ファンタシースターオンライン」である。当時友達の中でもネトゲをやってる人間など皆無だったので、若干の不安はあったが期待がそれを上回り発売日に購入出来るよう初めての電話予約を決行したのであった。

ところが数日後Kから予約キャンセルの通達を受ける。あくまで狙いはシェンムー2とのことらしい。

だがプレイ映像を見ればそんな気も変わるだろう、なんたってPSOだぜ(笑)?と楽観的に考え、DCを持っていないヤツらまで巻き込んで「PSOが如何に素晴らしいか」を中学生ながら力説していた。買うべきなんだと、買うしかないんだと、時代が遂に動いたのだと・・・そして発売日を迎えた。

そして気が付いたのだ。

ああそうか、ウチはネット繋がってなかったんだって。

親戚から貰ったWin98のPCが一台あって時々母親が触っていたからネットに繋がってるんだと思い込んでたけど、使い方も分からないゴミを押し付けられていただけで、ただのマインスイーパー&ソリティア用のデカいゲーム機だったのだ。

次の日からしばらくの間、ボクのあだ名は「ファンタシースターオフライン(略してオフライン)」になった。

悲しみから救ってくれたのはクレタクだった

子どもには決して安くはない買い物だ。オフラインでも遊べるとはいえ、完全にオン目的で購入したのにオフラインしか道が残されていないことにボクは絶望していた。

やはりDCはクソだったんだ。悪いのは全部セガなんだ・・・(いや、違うだろと今は分かっている)。正直荒れていた。

そんな絶望の最中一本のゲームがボクのドリキャス人生を大きく変えてくれた。「クレイジータクシー」である。

結局Kが購入して貸してくれたのだがこれこそが「ドリキャス救いの一本」であった。

特に負けハードを実費購入した人なら一度は感じるであろうこの感情、「どんなハードにも、これ一本さえあればそれで良し!」という強い想いだ。

後にシェンムー2でシリーズ未完のままハード終了という挫折を味わったKも、ドリキャス最高傑作はクレイジータクシーで間違いないという。

ノリノリのBGMで滅茶苦茶にぶっ飛ばすのがただシンプルで、最高に面白かったのだ。あれほどBGMがゲーム内容にマッチしてるゲームもなかなかないよね。

Bad ReligionもThe Offspringも最高だった。All I Wantで洋楽に目覚めたといっても過言ではないね。

そんな訳で今でも数々の失敗と最高に楽しい思い出と共に聴く「クレタク」BGMはヘビロテである。

セガさんやっぱ良いゲーム作るじゃん!なんだかんだでソニックもめっちゃ遊んだし、DCソフトでは「ハンドレッドソード」もお気に入りの一つだ。なんだ・・・ドリームキャストって結局良いゲーム機だったんだな・・・。


 

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